ワンちゃん美容のプロがお伝えするワンポイントアドバイス
◆ 肛門腺とはなんでしょう?
肛門腺とは犬のお尻の穴のすぐ下にある臭いを出す袋のことをいいます。
(腺というより袋ですね)
ご家庭のワンちゃんのお尻の穴の下を触ってみてください、小豆大の大きさのぽっこりと膨らんだ部分がこの肛門腺です。定期的に絞ってあげないと肛門嚢破裂ということにならかねないので注意してくださいね。
「なにか臭う・・・」と感じたりワンちゃんが地面にお尻をこすりつけたりする行動をとったら肛門腺が溜まってきているのかもしれませんよ。
◆ 肛門腺の絞り方
ワンちゃんの尻尾を上にあげ、お尻の穴の下、小豆大の大きさの膨らんだ部分を両側からはさみ、内側から絞り出すように指を動かします。
肛門腺はその時々により茶色や緑色っぽいドロっとしたようなとても臭い分泌物なので、シャンプー時にすることをお勧めします。
肛門腺が溜まっていると飛び散るので気をつけて絞ってくださいね。
また、爪などで犬猫のお尻の粘膜を傷つけないよう注意してください。
◆ 爪のお手入れは?
定期的に手入れがされている犬の場合は何の問題もない爪ですが、長い間ほおっておくととても伸びて足裏のパットに食い込み歩けなくなってしまうことがあります。
また、伸びてしまうのは爪だけでなく、神経も血管も一緒に伸びるので少し切っただけでも血がでてしまうこともあります。
こんなことになる前に、大切なワンちゃんの爪のお手入れには十分気を使ってあげましょう。
◆ ご家庭でのシャンプーについて
よく「家で犬洗ってるのに毛玉になっちゃって・・・」というお客様がいらっしゃいますが、話を聞いてみるとその原因は次の二つが多いようです。
原因1 犬にブラッシングせずにシャンプーする。
原因2 犬をシャンプーした後、タオルで拭くだけ。
(もしくはドライヤーをあてたとしても、ブラシを入れない)
犬の被毛をとかさずにシャンプーをすると、毛玉やもつれのある状態でシャンプーをしたことになるので、すすぎが不十分であれば大切な愛犬の皮膚に炎症を起こす可能性があります。
また、シャンプー後よく乾かすだけではなくきちんと被毛の根元からブラシを入れないともつれのあるまま乾いてしまい、それが毛玉になり日数が経ってブラシや櫛を入れたら被毛がもつれて、その部分を切ってしまうか、バリカンなどで刈ってしまわなければならない状態になってしまいます。
愛犬をこまめに洗ってあげることも大切ですが、それ以上に事前のブラッシングが犬のためにも大切なことを是非理解して、愛犬の手入れをしてあげましょう。
◆ ノミ・ダニ対策はどうするの?
夏になるとフィラリア予防などのほかに気になるのがノミやダニです。
もし、ワンちゃんの体にノミやダニがいたらすぐ皮膚のチェックをしてあげてください。
ノミやダニを発見したらシャンプーして除去するだけでなく、ワンちゃんの寝場所などもきれいにすることが大切です。
せっかくシャンプーして体から離れてもすでに卵を産んでいる可能性があるからです。
ご自宅でワンちゃんをシャンプーする場合、お尻の方から洗っていきますが、ノミが元気だと頭の方に移動してきますので皮膚全体を見ながらシャンプーしてください。
またノミ・ダニがついたワンちゃんを、ドライヤーなどを使って乾かすとノミ・ダニが飛んで色々な方向へ落ちてしまいます。
ノミ・ダニは薄めたシャンプーなどで洗って仮死状態になってもまた活動を始めるので、とても大変ですが一匹一匹きちんと除去するのが良いでしょう。
こうなる前に、ノミ・ダニ取りの首輪や薬で予防することをお勧めします。